6年前の3.11

2017年3月11日土曜日

t f B! P L
農業のことを学び始めた短大1年生の時。
2年生へと進級を間近に控えていた時。
そして、その当日は研究室にて2年生での研究をしていくために必要な基礎的な実験の仕方を学んでいた時でした。

ぐらぐらぐらっと揺れ、そして実験室にいたのでその揺れとともに、
棚にしまわれていた、たくさんの顕微鏡がガチャガチャガチャ
と音を立てていたことが忘れられません。

ちょうど、1年生の秋ごろには短大のため進路の方向性を明確にする必要がありました。
3.11は海外農業研修に行こうと心に決めてから数カ月たってのことでした。
昔から、立場の弱い人に寄り添えるような働きをしたいと思っていました。
この地震がきっかけで、関東地方でも起こり得る大きな地震に備えられる農業をしたいと思うようになりました。

物資供給が滞る。地震による被害。その後の復興...

畑は地震などの災害が起きた時の避難場所になっている所もあります。
避難場所という場所の提供にとどまらず、
生活を立て直す基盤になれたらなと思うようになったのです。

横浜市で農業をしたいと言うと、「横浜という都会なんかより、田舎のほうが土地がいっぱいあるところに行けば良いのに」と色々な方から言われました。

まさしく、田舎に行けば広大な畑が待っている可能性は大いにあります。後継者問題で悩んでいる農家さんもいらっしゃるのは知っています。

それでも、なぜ横浜市で新規就農をしたかったのか?
そして現実に畑をやり始めたのか?
と疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。

私自身が生まれも育ちも横浜市であるということがひとつのきっかけです。
生まれ育った土地に愛着がある方はたくさんいらっしゃると思います。
私もその一人です。

生まれ育ったからこそ、その土地に愛着があって、
何かあった時には、その地域において何かをしたい。
そのように考えるようになりました。

いつなんどき、大きな地震が私たちの住んでいる場所で起こるか、
誰も知りません。
だからこそ、他の誰でもなく、自分自身が何ができるのか、
何をしていきたいのか、
そして、どのように備えていくのかを常日頃から考えていく必要があると思います。

防災の備えが完璧ではない私。
日々の畑の作業も完璧ではない私。
完璧に準備が整っていない現状ではありますが、
それでも、できることからひとつずつ進んでいきたいです。

各地で災害の被害に遭われた方々、そして今もつらい中にいらっしゃる方々に、
慰めと、癒しと、希望の光が差し込み続けることをお祈りしています。

距離があるとどうしても他人事のように思えてしまいがちですが、明日は我が身。
一足飛びに前へは進めませんが、一歩ずつ、着実に前へと進んでいけますように。
あなたもわたしも。

自己紹介

2016年4月に横浜市で新規就農した真理(まり)です。

QooQ